うつ病患者と家族のかかわり|「女性のためのうつ病サイト」

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うつ病患者と家族のかかわり

うつ病の方の思い

うつ病の治療に関して、家族の協力が最も重要になってきます。
どのような病気でも家族のサポートというものは欠かせないものですが、うつ病について、家族が病気を深く理解することが、うつ病回復への最大の近道といえるでしょう。

うつ病になると、患者は人と接することが、極端に辛くなってしまいます。
そのため、家の中にこもりがちになり、家事や仕事など普段難なくこなせていたこともできなくなってしまいます。
そのため周囲からは、怠けているようにしか見えてきません。
しかし、決して怠けているのではなく、
「以前のように家事をこなしたい」
「仕事をバリバリやっていきたい」
と強く思っているのです。

それができないことが本人にとっては、非常に辛い状態なのです。
また、うつ病になりやすい人は、それだけまじめな人が多く、家族や友人から「もっと前向きに考えたら?」といわれると、必死で前向きな思考に変えようと努力します。
しかし、「前向きになる」ことができずに、前向きになれない自分を非常に卑下してしまいます。
そしてもっと落ち込んでしまう結果を招いてしまいます。

患者の身近にいる家族は、その点をよく理解し、 うつ病によって思うように動けない非常に辛い状況にあることをしっかりと認めてあげましょう。
患者本人だけのことととらえずに、「自分自身がそういう状態になったかのような受け入れ方」をする必要があります。
それが最も大切なことになるのです。

うつ病の人の気持ちは、
「頑張りたくても頑張れない」
「前向きに考えようと必死になっているのに前向きになれない」
「自分が嫌で嫌で仕方が無い」
「こんなに辛い状況ならいっそ自殺したほうが楽になるのではないだろうか」
という負のスパイラルで出来上がったような状況になっているといえるでしょう。

うつ病と一緒に向き合うために

家族は、うつ病にかかっている患者に対し、
「あなたの苦しみはほんとうによくわかる」
「本当に辛くて苦しかったんだね」
「今までほんとによく我慢してきたね。ゆっくり休もうね」
など、共感し、辛い気持ちを受け止めてあげることが基本になります。

とはいえ、ずっと落ち込みっぱなしで、ふさぎこんでばかり、ともすれば「自分なんかいないほうがいい」などと、いつも悲観的なことばかり言う人間を目の前にしていると、いくら辛い気持ちを受け入れようとしても、家族のほうが疲れてしまいます。
そのうち家族としても「どうしてよいのかわからない」
ということにもなりかねません。

特にうつ病の期間が長い場合や、うつ病を繰り返している場合など、家族も長期的に渡り、ケアをしているはずです。
家族の皆さんも相当疲れてくると思います。
そういった場合は、家族だけでうつ病治療のサポートをするのではなく、
家族も担当医の受診をして、
「どのようにケアすればいいか」
「自分がどれくらい疲れているか」
などを相談することが大切です。

うつ病患者のサポートをしていた自分が、うつ病になった。
ということは少なくないのです。
同じ一人の人間として、休息はなにより大事なのです。
しょいすぎず抱え込まず、周りのたくさんのサポートを頼ってください。

また、うつ病を患っている人を見ると、どうしても家族としては、励ましたくなるものです。
しかし、うつ病の人にとってその「励まし」という言葉は絶対禁句なのです。
精神的に健康な状態の人に、ショックな出来事が起こり、落ち込んだとしても、
周囲からは「君なら立ち直れる」
「大丈夫、頑張れば取り返すことができる」
などといった、期待をこめた言葉をきっかけに、立ち直るきっかけになることもあります。
しかし、うつ病のときに落ち込んでいる状態は、こうした元気な人を励ますのとは全然意味が違ってきます。
その点をしっかり理解しておきましょう。

うつ病により、落ち込むだけ落ち込んだ状態のときに励まされると、逆にその励まされたことがプレッシャーになり、負担を重くしてしまうのです。
また、自分が体験したことをうつ病の人に絶対に押し付けてはいけません。
落ち込んでいる人を目の前にすると、どうしても元気付けてあげようと思い、
「今までちゃんとできてきたんだから、大丈夫」
「私は、辛い状況のときこうやって乗り越えてきたよ」
など、自分の体験をもとに励ましたくなるものです。
しかし、これは全くの逆効果にしかなりません。
こうした励ましは「よけいなおせっかい」にしかならず、相手の気持ちに共感もしていなければ、単なる自分の考えの押し付けにしかならないのです。

また、家族としては、落ち込んでいる人のことを考えて「自分だけでも明るくしていなければ」と思い、家族が明るくふるまうことがあります。
しかし、うつ病の人にとって、その周囲の人たちが明るいからといって自分自身が明るくなれるわけではないのです。
逆にかえって「気を遣わせて申し訳ないな」という気持ちになり、さらに自分を責めてしまうことになりかねません。

うつ病の人にとって、一番のダメージがある言葉は、責めるような言い方をされることです。
うつ病の原因でもある、
「なにもやりたくない。」
「興味がわかない。」
などというおっくうな気持ちで、動くことも嫌な状態になっているのです。
そんなうつ病の人が、家の中でゴロゴロしているのをみると、
ついつい「しっかりしてよ!」や「ちゃんとしないさいよ!」
などと責めたくなるときがあります。
しかし、本人は、怠け心で動かないのではなく、動きたくても動けない状態なのです。
それを批判されるような言葉や態度で、接することになると、よけいに病状を悪化させる一方です。
毎日、ゴロゴロしている人を見ていると、「ちゃんとして!」という言葉を言いたくなると思いますが、病状が悪化しないように気をつけなければなりません。

うつ病が重くなればなるほど、自殺のリスクは高まるということを忘れてはいけません。
なんとしても、自殺だけは回避しなければならないのです。
主人を仕事に送り出した後、うつ病の奥さんが、発作的に首をつって自殺をしたなどという話もあります。
また逆に、書斎にこもってなかなか出てこないと思い、家族が声をかけに行くと、書斎で自殺をしていた夫がいた。
という話もありました。
自殺のリスクは本当に高くなるので、どうしてもこれだけは回避しなければならないことなのです。

うつ病の人は「自分はいなくなってしまったほうがいい」という気持ちと、反面「助けてほしい」という気持ちの間を揺れ動いているのです。
その中である日突然「いっそのこと死んでしまったら」という自殺について強く考えてしまうことがあります。

一般的には、重いうつ病の患者が、自殺について強く考えてしまうことが多く、うつ病の回復が見えたころに、自殺を図ることがあります。
なぜ、回復して来た頃に自殺を図りたくなるのかと言うと、うつの状態が、どん底の場合には「動く気力もない」状態で、自殺をするという直接的な行動を起こす気力がないのです。
しかし、少し回復をしてきた頃には、少し体も動き、階段を上って、ビルやマンションの屋上から飛び降りたり、首吊りをするためのロープを自分で準備したりすることができるのです。

平成16年の国内の自殺者は32325人と、平成10年から自殺者は3万人を下回ることはありません。
この自殺者のうちの約6割がうつ病を発症していたり、うつ状態だといわれています。
このような中、働く人の自殺が増えていて9000人をこえる自殺者があり、そのうちの約70%以上が「うつ病やうつ状態」から自殺をしたといわれています。
うつ病と自殺のかかわりは極めて深いものがあり、対応には細心の注意が必要となります。

周囲からみると、元気になってきたとみえる回復期でも、本人にとっては「再発したらどうしよう」という不安を抱え込んでいるのです。
周囲にいる人は、回復してきたと思っても
「もうちょっとだからがんばろうね」
などというプレッシャーを書ける言葉がけをするのではなく、
「今はまだ準備段階。焦らないで」
などというように、患者本人を孤立させないような言葉かけをすることが、大切になってきます。

何より一番大切になってくるのは、自殺の兆候を見逃さないということです。 自殺を考え、自殺を実行に移すまでには、やはり人間、色々な兆候が現れるものです。
これは、うつ病を患っている人間に限らず、自殺をしようとする人にはそのような兆候が現れるものです。
うつ病を患っている人が「死にたい」ということを言い出すのは、『生きているのが辛い』ということなのです。
また、自殺をしたいと考えていたとしても家族に心配をかけたくないために、
「死にたい」
「生きているのが辛い」
などということは一切口にはしないことが多いでしょう。
しかし、「生きていても仕方が無い」というような、自分を全否定するような発言をした後に、自殺を図るということもあります。
また、ここ最近「すまないな。迷惑ばかりかけて」など、一見思いやっているように聞こえる言葉を口にしたりすることも、 自殺について強く考えていることになるのです。
このような、自殺につながる可能性があるような発言が目立った場合には、家族は、「何を馬鹿なことをいっているの」などという、一見否定したかのように見える言葉でさえも、自殺に追い込んでしまうことがあります。
もしも、自殺を感じ取られるような発言などがあった場合「あなたがいなくなったら、私はどれだけ辛いか」というように、本人だけの問題ではないことをしっかり認識させることが重要です。
うつ病になる人の性格は、まじめで責任感の強い人が多いので、自分が死ぬことによって悲しむ人がいるということをしっかりと認識させることが重要です。
自分がいなくなると悲しむ人がいるんだということがわかると、自殺することを思いとどまることがあるのです。

また、そのような発言が出たときには、「その気持ちは一旦私があずかっておくから」と、気持ちを受け止めてあげるのも大切です。
自殺を考えてしまいがちなうつ病の人の自殺を食い止めるには、「価値のない人間だ」などと考えるのは、自分の性格のためではなく、病気がそうさせていることを知らせてあげることが重要です。

「生きている価値がない」などと言い出したら、自殺願望が出ていること証拠です。
できる限り目を離さないことが重要になってきます。
また自殺願望は「病気がさせていることが原因になっている」ことを家族は充分理解し、よけいな励ましなどはしないことです。
また、家族は「1人で悩まないように。いつでも相談するように」とうつ病を患っている人が1人だけで病気と戦っているのではないこと、家族がしっかりサポートをしていることを理解してもらうようにします。

また、「自殺」という言葉や「死」という言葉を口にするようになったら、家族もためらうことなく主治医に相談することが必要です。
主治医の適切な判断を持ち帰り、患者と向き合うことで自殺を食い止めることができるのです。
また、「自殺はしない」と約束させることも重要です。
しかしこれは数日しか頭の中には残らないので、何度も何度も「自殺はしない」という約束をさせることが必要です。
うつ病を患っている人が孤立しているのではなく、いつも自分を気にかけてくれている人がいるということをしっかりと認識させることも大切です。
また、古いアルバムを整理し始めたり、大切なもの自分が大事にしていたものなどを人にあげるような、身辺整理をし始めたらかなり危険なサインです。 このような自殺の兆候が現れたことを感じ取ったら、すぐに主治医に相談し、自殺を食い止めることが一番重要で一番必要なことということを、家族は心得ておく必要が重要なのです。

うつ病を患っている人が家族の中にいると、かなり家族も注意を払った生活を強いられると思いますが、最悪の事態を招かないためにも、家族ならではの充分なサポート力をもって、うつ病と戦う覚悟が必要でしょう。

2010年4月30日
女性のためのうつ病の手ほどきサイトオープンしました。

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