うつ病と上手に向き合う|「女性のためのうつ病サイト」

エナジー・ヨガ

医師の診断をうけるには・・

受信先は、心療内科・精神科・女性外来が挙げられます。

<カラダの症状>
たいていの方はその症状にあった科に受診します。
例えば、胃の不快感なら内科、肩こりは整形外科などにいくでしょう。
まずは、うつ病以外の病気で来ている症状の可能性もありますので、
特徴的な症状があれば、症状に合った科を一度受信されることをお勧めします。
ただ、特にはっきりした原因が分からず、
その科で処方された薬を飲んでも治らなければ、
心療内科を受診がいいようです。

<ココロの症状>
精神科・女性外来をお勧めします。
今まで書いてきたとおり、病気で心がコントロールできなくなってくることがあります。
なかなか一歩が踏み出せないこともあるかと思います。
現在は、総合病院だけでなく、個人のメンタルクリニックや女性専用のメンタルクリニックもありますので、早めに受診しましょう。


うつ病の薬について

薬は飲んだ方がいいの?

うつ病の治療には、主治医との信頼関係の上に成り立ち、自分が抱え込んでいる苦しい状況を全て話し、
理解してもらいながら改善させていくのが必要になります。
そしてその中でもうつ病に対する薬物療法も、はずせないものになってきています。

「うつ病の薬を飲むのは、なんとなく自分が精神的にも心にも障害があるということを認めてしまうことになり、なんとなく投薬されても飲むのが嫌だ」と、うつ病の薬に対する否定的な考えは、今もって少なくはありません。
しかし、うつ病の薬を使うことによって、そのうつ病独特の症状が軽減され、治療がスムーズに行われ、回復への近道だということがわかれば、うつ病の薬を服用することに対し、それほどの違和感もなくなるのではないのでしょうか。

薬の種類を知ろう

脳内では、行動や感情をコントロールする神経伝達物質があります。
例えば、気分を明るくする「セロトニン」や、やる気を起こさせる「ドーパミン」や「ノルアドレナリン」です。
この神経伝達物質が減ってくると、思考や感情の働きも鈍くなってきてしまいます。
うつ病は、脳のこの伝達物質がうまく働かなくなっています。
この伝達不足をおこしているものを薬で補っています。

主な薬の種類は三種類!「抗うつ剤・抗不安剤・睡眠薬」

(抗うつ剤)
薬の誕生から3世代にわたり、どんどん新しいものが開発され、より副作用の少ない安全性の高い薬が使われるようになりました。
安心して治療に臨むためにも、抗うつ剤を使用することをためらわず、主治医の指示に従いましょう。
抗うつ剤を使うことが必要ならば、怖がらずに使用することが回復に向かう1歩だといえるでしょう。

抗うつ剤は、新しい薬ほど副作用が少なくなり、80年代以降に開発された「選択的セレトニン再取り込み阻害薬(SSRI)」や「選択的セレトニン・ノルアドレナリン再取り込み阻害薬(SNRI)が、開発され使用されるようになって、より副作用が少なくなり安全性が高い薬として全世界で使われています。
日本では、これらの抗うつ剤は99年以降になってようやく認可が下り、うつ病の治療現場に導入されました。

  1. (主にセロトニン・ノルアドレナリン両方に作用するもの)

    三環系抗うつ薬
    欝の症状の改善の効果が高いのですが、口の渇きなどの副作用が強く、効果が現れるのが遅いといわれている薬です。

    代表的な薬の名前:
    イミプラミン・クロミプラン・アミトリプチリン・ノルトリプチリン・アモキサピンなど

  2. (主にセロトニン・ノルアドレナリン両方に作用するもの)

    四環系抗うつ薬
    三環系の抗うつ薬よりも副作用が少ない薬の代表として知られています。

    代表的な薬の名前:
    マプロチリン・ミアンセリン・セチプチンななど

  3. (セロトニンに作用)

    SSRI
    80年代以降に取り入れられた抗うつ薬として最近よく使われるのが、SSRIです。
    セレトニンが、神経細胞に再取り込みされるのを阻害し、セレトニンの働きを高める薬です。
    うつ病以外にも、パニック障害や摂食障害の改善にも使用される薬です。

    代表的な薬の名前:
    フルボキサミン・ジェイゾロフトなど

  4. (セロトニン・ノルアドレナリンの両方に作用)

    SNRI
    世界的に使われている薬です。
    セレトニン・ノルアドレナリンが神経細胞に過剰に再取り込まれるのを阻害し、セロトニンとノルアドレナリンの働きを高める薬です。

    代表的な薬の名前:
    ミルナシプランなど

(抗不安薬)
不安やイライラ・恐怖といった症状を緩和させる作用があります。
睡眠時の緊張をとるために睡眠剤として利用されることもあります。
日本一般的に使用されるものは、ベンゾチアジピン系です。

  1. ベンゾチアジピン系
    抗うつ薬とちがって即効性があることが何よりの利点です。
    しかし、濫用することで依存性が生じる恐れがあります。

    代表的な薬の名前:
    デパス・ソラナックス・セルシン・メイラックス・セパゾン・レキタソン・コンスタンなど

  2. チエノジアゼピン系
    神経症や心身症、不眠際の睡眠導入剤に用いられます。

    代表的な薬の名前:
    アタラックスP・アトラキシンなど

(睡眠薬)
うつ病では、睡眠障害の訴えが非常に多くなります。
現在使われているのは、ベンゾチアジピン系で、次いで非ベンゾチアゼピン系の睡眠薬です。

  1. ベンゾチアジピン系催眠薬
    催眠・抗不安・筋弛緩・抗けいれん作用などがあり、抗不安薬としても使われています。

    代表的な薬の名前:
    ハルシオン・ドルミカム・レンドルミン・リスミー・ベンゼリン・ダルメート・ユーロジン・ソメリン

  2. 非ベンゾチアゼピン系
    ベンゾチアジピン系催眠薬より、だつりょくやふらつきなどの副作用があまりありません。

    代表的な薬の名前:
    セディール・アタラックス・アタラックスPなど

薬の副作用

うつ病の治療に使用する際には、うつの症状の程度や種類、経過をはじめ、さまざまなことを考えて処方される薬です。
しかし、抗うつ薬に限らず、内服薬・外用薬・注射、どれをとっても少なからず副作用というものがあります。
特に、精神的に付かれきっている状態で、何もやる気の起きない、普段のその人らしからぬ状態にある人が、副作用でどのような変化が起こるものなのか、理解しておくことが必要です。

精神作用する薬は、覚せい剤や大麻などと同じように止められなくなるのでは?
といった疑問を持たれるでしょうが、心配はありません。
医師の指示のもと、しっかりと服用することで安全性が認められています。
また、副作用は飲み始めにでやすい特徴があります。
不安になって、勝手な判断で中止したりせず、必ず医師に相談しましょう。

抗うつ薬

  1. 三環系抗うつ薬
    抗うつ薬の代表的な三環系抗うつ薬の副作用は、口の渇き、便秘、眠気やふらつき、排尿困難、眼圧の上昇などがあります。
    この三環系抗うつ薬は、大量に服用すると心配停止になることもあります。
    自殺願望の強いうつ病患者への処方はくれぐれも注意を必要とする薬です。

  2. 四環系抗うつ薬
    四環系抗うつ薬の副作用は、口の渇きや眠気の副作用がありますが、三環系の抗うつ薬よりも少なくなっています。

  3. SSRIやSNRI
    かなり副作用は少なくなってきていますが、吐き気が出ることが多く、服用後3日目くらいがピークで、その後は徐々に回復していきます。
    また、薬服用開始のころには不安や焦燥感が現れたりすることもありますが、これも1週間程度で治まるものです。
    このような副作用の症状は、うつ症状を改善する効果が現れる前に起こるため、しばらくは我慢しながら服用をしなければなりません。
    長引く副作用ではないのですが、副作用が現れたら、やはり主治医と相談して、薬の服用に対する不安をなくして内服を続けることが必要となってきます。

また、抗うつ薬を服用しているときに忘れてはならない注意点があります。
抗うつ薬は、一定量を一定期間のみ続けることで、うつ病の症状を改善することができるのです。

また、薬の効果が即効で現れるのではなく、服用し始めて1週間から2週間して、やっと効果が現れます。
そのため、どんな軽症のうつ病の人でも、最低3ヶ月は薬の服用が必要となるのです。
調子がよくなってきたからといって自己判断で何日も飲まないでいると、薬を中止した後に症状が悪化することが起きたり、痙攣などの離脱症状が出ることがあります。
絶対に自己判断で調子がいいからといって、薬の服用を中止することは絶対に避けましょう。

抗うつ薬の種類によっては、他の病気の治療に使う薬と併用して飲むと、思いもよらない副作用が起こることがあるので注意が必要です。
特に高血圧で、血圧降圧剤を服用している場合、 降圧剤の効果が悪くなったり、また逆に血圧が急に下がったりすることがあります。
また、心臓疾患を持っていて、抗不整脈剤を服用している場合も注意が必要となります。
必ず主治医と相談し、適切な診断の元、抗うつ薬を処方してもらうことが重要なポイントになります。
この点は命に関わる重要なことなので、忘れないでください。
また、風邪薬の服用にも言える注意点ですが、抗うつ薬を服用している間は、原則的にアルコールは控えることです。
少量のアルコールでも酩酊状態になったり、うつ病の症状を悪化させることがあります。
アルコールを摂取すると、一時敵意には気分が軽くなったように思いますが、抗うつ効果があるものでは決してありません。
酔った状態からさめると、よけいに落ち込みがひどくなることがあることも覚えておき、アルコールの摂取は控えましょう。
また、抗うつ薬の種類によっては飲み始めの頃に眠気がでることがあるので、服用中の車の運転は絶対に避けましょう。
大きな事故につながりかねません。
抗うつ薬は、依存症になるものではないので、完全にうつ症状がなくなるまで服用をやめないことが重要です。

抗不安薬
うつ症状を軽減するために処方される薬です。
副作用は、だつりょく倦怠感・ふらつき・眠気・口の渇き・過敏症など。

睡眠薬
睡眠薬の中から、睡眠障害のタイプにあわせて選びます。
寝つきの悪い「入眠障害」には、超短期型か短時間型、途中で何度も目が覚めて寝付けない「中途覚醒」や夜半から明け方に目が覚めてしまう「早朝覚醒」には中間型か長時間を使います。
副作用には、眠気、ふらつき、食欲不振、などがあります。

漢方薬
体質に合わせて処方されるものなので、漢方薬に詳しい医師でないと漢方薬の効果を最大に引き出すことは難しいといえるでしょう。
また、漢方薬だけで、うつ症状を治してほしいと申し出る患者さんがいるようですが、あくまで漢方薬は、補助的な役割を果たすだけのために処方される薬なので、漢方薬だけでうつ病の治療はできません。
そこのところを履き違えないようにしっかりと覚えておく必要があります。


医師との信頼関係の重要性

主治医とは、しっかりした信頼関係を築くことが大切です。
最近では、カウンセリングを受ければいいという方向へ向かう人が多いようです。
カウンセリングは、治療者に患者が心の悩みを打ち明け治療者から援助を受け、自分の考え方や行動を考え直し、問題を解決する能力を身につける目的のために行われるものです。

ストレス=心の病気と言うイメージから、カウンセリングを受ければよくなるという発想になりがちですが、うつ病は、脳内の神経伝達物質の機能障害が、基盤にある病気です。
うつ病を発症して、思考回路も回らない状態の人に、ストレスの原因や悩みを深く聞くという行為は大きな負担となり、場合によっては逆効果になるのです。
カウンセリングを受ける前に、しっかりと抗うつ薬などの治療を受け、ある程度の回復をすることが先決になります。

ただし、全く精神療法が必要でないかと言うとそういうわけではありません。
不安と絶望の中にいて「何をやっても治らない」と治療に対し否定的になっていたり、抗うつ薬に対し抵抗や偏見を持っている場合もあります。
このようなときは、誤解を解き、適切な治療法を提案し、医師との信頼関係を築くことが必要なのです。

なにより、医師との信頼関係を築くことは、これからのうつ病治療にとって何よりも大切なことなので、この点をしっかりと把握しておきましょう。


うつ病患者との接し方

うつ病患者との接し方

現代病ともいわれる「うつ病」。
自分の周りを見渡しても、「うつ病」で苦しんでいる人がいるかもしれません。
そんなうつ病患者との接し方は、どのようにすればいいのでしょうか。
ともすれば、こもりがちになってしまう「うつ病患者」。
病状を心配した上での発言でも、うつ病患者にとっては苦しいものに変わることがあります。
その点をよく心得ておきましょう。

また、家族の中に「うつ病」を患うものがいつ出てきてもおかしくない時代。
患者と向き合う時間の長い家族は、「うつ病患者」との接し方をよく知って、一日も早く症状を回復するためのフォローをしてあげる存在になりましょう。
その前に、医師と患者の信頼関係も大変重要になります。
医師との信頼関係が築けない場合は、ひとつの病院にこだわらず、もっとも患者を理解してくれる医師を探すことも重要なポイントになります。
うつ病は必ず治る病気です。
家族の支えの元、回復への道を進んでいきましょう。
では、具体的に、うつ病の患者さんとはどのように接することが大切なポイントになってくるのでしょうか。

まずは、「うつ病」に対する誤解や、抗うつ剤についての誤解を解くことが重要です。
うつ病の患者は、ともすれば何もかも否定的になります。
抗うつ剤を処方され、処方どおりに飲んでいても
「一向によくならない」
「何をやっても治るわけがない」などという誤解を解かなければなりません。
患者は、抗うつ剤に対し、偏見や抵抗を感じているので、適切な治療法を提案して、医師との信頼関係を持てると安心しますよね。

医師は、「うつ病患者」に対し、現在自分に起こっている不可解な症状はすべて病気が原因で、決して怠け心や、性格が悪いということではない」ということをしっかりと患者に理解してもらうまでじっくり話すことが重要です。

まずは、うつ病を発症した患者に対し、うつ病であることを理解してもらい、抗うつ剤に抵抗を持っている場合の患者には、7つのポイントをおさえて治療を進めていきます。

まず、現在不調を感じる症状が現れているのは『病気』であり、決して「怠け者」ではないということを理解させる必要があります。

また、患者に「うつの症状」が辛く苦しいことを、理解し、受け止めてあげることが重要です。
自分の苦しさを受け止めてくれる人が1人でもいることが患者には最高の心の支えになるのです。

うつ病の治療をすることで必ず症状はよくなり、回復することを保証することが重要です。
また、服薬についてもなぜ服薬に至るのか、その服薬によって症状の改善などがあることの動機つけをしっかりとさせることです。

患者には「がんばらない」「気負わない」ことを原則にすることを理解してもらい、治療に専念することを指示します。
そして、患者が抱え込んでいる重大な決断は、症状が回復するまで決断を下さないで保留したり延期したりすることを指示することです。
また、医師は、患者と一番長い時間接している家族に、伝える最も重要なポイントは、患者を「励まさないこと」や「プレッシャーをかけない」ことを徹底するように充分説明しておくことが必要です。


うつ病患者と家族のかかわり

うつ病の方の思い

うつ病の治療に関して、家族の協力が最も重要になってきます。
どのような病気でも家族のサポートというものは欠かせないものですが、うつ病について、家族が病気を深く理解することが、うつ病回復への最大の近道といえるでしょう。

うつ病になると、患者は人と接することが、極端に辛くなってしまいます。
そのため、家の中にこもりがちになり、家事や仕事など普段難なくこなせていたこともできなくなってしまいます。
そのため周囲からは、怠けているようにしか見えてきません。
しかし、決して怠けているのではなく、
「以前のように家事をこなしたい」
「仕事をバリバリやっていきたい」
と強く思っているのです。

それができないことが本人にとっては、非常に辛い状態なのです。
また、うつ病になりやすい人は、それだけまじめな人が多く、家族や友人から「もっと前向きに考えたら?」といわれると、必死で前向きな思考に変えようと努力します。
しかし、「前向きになる」ことができずに、前向きになれない自分を非常に卑下してしまいます。
そしてもっと落ち込んでしまう結果を招いてしまいます。

患者の身近にいる家族は、その点をよく理解し、 うつ病によって思うように動けない非常に辛い状況にあることをしっかりと認めてあげましょう。
患者本人だけのことととらえずに、「自分自身がそういう状態になったかのような受け入れ方」をする必要があります。
それが最も大切なことになるのです。

うつ病の人の気持ちは、
「頑張りたくても頑張れない」
「前向きに考えようと必死になっているのに前向きになれない」
「自分が嫌で嫌で仕方が無い」
「こんなに辛い状況ならいっそ自殺したほうが楽になるのではないだろうか」
という負のスパイラルで出来上がったような状況になっているといえるでしょう。

うつ病と一緒に向き合うために

家族は、うつ病にかかっている患者に対し、
「あなたの苦しみはほんとうによくわかる」
「本当に辛くて苦しかったんだね」
「今までほんとによく我慢してきたね。ゆっくり休もうね」
など、共感し、辛い気持ちを受け止めてあげることが基本になります。

とはいえ、ずっと落ち込みっぱなしで、ふさぎこんでばかり、ともすれば「自分なんかいないほうがいい」などと、いつも悲観的なことばかり言う人間を目の前にしていると、いくら辛い気持ちを受け入れようとしても、家族のほうが疲れてしまいます。
そのうち家族としても「どうしてよいのかわからない」
ということにもなりかねません。

特にうつ病の期間が長い場合や、うつ病を繰り返している場合など、家族も長期的に渡り、ケアをしているはずです。
家族の皆さんも相当疲れてくると思います。
そういった場合は、家族だけでうつ病治療のサポートをするのではなく、
家族も担当医の受診をして、
「どのようにケアすればいいか」
「自分がどれくらい疲れているか」
などを相談することが大切です。

うつ病患者のサポートをしていた自分が、うつ病になった。
ということは少なくないのです。
同じ一人の人間として、休息はなにより大事なのです。
しょいすぎず抱え込まず、周りのたくさんのサポートを頼ってください。

また、うつ病を患っている人を見ると、どうしても家族としては、励ましたくなるものです。
しかし、うつ病の人にとってその「励まし」という言葉は絶対禁句なのです。
精神的に健康な状態の人に、ショックな出来事が起こり、落ち込んだとしても、
周囲からは「君なら立ち直れる」
「大丈夫、頑張れば取り返すことができる」
などといった、期待をこめた言葉をきっかけに、立ち直るきっかけになることもあります。
しかし、うつ病のときに落ち込んでいる状態は、こうした元気な人を励ますのとは全然意味が違ってきます。
その点をしっかり理解しておきましょう。

うつ病により、落ち込むだけ落ち込んだ状態のときに励まされると、逆にその励まされたことがプレッシャーになり、負担を重くしてしまうのです。
また、自分が体験したことをうつ病の人に絶対に押し付けてはいけません。
落ち込んでいる人を目の前にすると、どうしても元気付けてあげようと思い、
「今までちゃんとできてきたんだから、大丈夫」
「私は、辛い状況のときこうやって乗り越えてきたよ」
など、自分の体験をもとに励ましたくなるものです。
しかし、これは全くの逆効果にしかなりません。
こうした励ましは「よけいなおせっかい」にしかならず、相手の気持ちに共感もしていなければ、単なる自分の考えの押し付けにしかならないのです。

また、家族としては、落ち込んでいる人のことを考えて「自分だけでも明るくしていなければ」と思い、家族が明るくふるまうことがあります。
しかし、うつ病の人にとって、その周囲の人たちが明るいからといって自分自身が明るくなれるわけではないのです。
逆にかえって「気を遣わせて申し訳ないな」という気持ちになり、さらに自分を責めてしまうことになりかねません。

うつ病の人にとって、一番のダメージがある言葉は、責めるような言い方をされることです。
うつ病の原因でもある、
「なにもやりたくない。」
「興味がわかない。」
などというおっくうな気持ちで、動くことも嫌な状態になっているのです。
そんなうつ病の人が、家の中でゴロゴロしているのをみると、
ついつい「しっかりしてよ!」や「ちゃんとしないさいよ!」
などと責めたくなるときがあります。
しかし、本人は、怠け心で動かないのではなく、動きたくても動けない状態なのです。
それを批判されるような言葉や態度で、接することになると、よけいに病状を悪化させる一方です。
毎日、ゴロゴロしている人を見ていると、「ちゃんとして!」という言葉を言いたくなると思いますが、病状が悪化しないように気をつけなければなりません。

うつ病が重くなればなるほど、自殺のリスクは高まるということを忘れてはいけません。
なんとしても、自殺だけは回避しなければならないのです。
主人を仕事に送り出した後、うつ病の奥さんが、発作的に首をつって自殺をしたなどという話もあります。
また逆に、書斎にこもってなかなか出てこないと思い、家族が声をかけに行くと、書斎で自殺をしていた夫がいた。
という話もありました。
自殺のリスクは本当に高くなるので、どうしてもこれだけは回避しなければならないことなのです。

うつ病の人は「自分はいなくなってしまったほうがいい」という気持ちと、反面「助けてほしい」という気持ちの間を揺れ動いているのです。
その中である日突然「いっそのこと死んでしまったら」という自殺について強く考えてしまうことがあります。

一般的には、重いうつ病の患者が、自殺について強く考えてしまうことが多く、うつ病の回復が見えたころに、自殺を図ることがあります。
なぜ、回復して来た頃に自殺を図りたくなるのかと言うと、うつの状態が、どん底の場合には「動く気力もない」状態で、自殺をするという直接的な行動を起こす気力がないのです。
しかし、少し回復をしてきた頃には、少し体も動き、階段を上って、ビルやマンションの屋上から飛び降りたり、首吊りをするためのロープを自分で準備したりすることができるのです。

平成16年の国内の自殺者は32325人と、平成10年から自殺者は3万人を下回ることはありません。
この自殺者のうちの約6割がうつ病を発症していたり、うつ状態だといわれています。
このような中、働く人の自殺が増えていて9000人をこえる自殺者があり、そのうちの約70%以上が「うつ病やうつ状態」から自殺をしたといわれています。
うつ病と自殺のかかわりは極めて深いものがあり、対応には細心の注意が必要となります。

周囲からみると、元気になってきたとみえる回復期でも、本人にとっては「再発したらどうしよう」という不安を抱え込んでいるのです。
周囲にいる人は、回復してきたと思っても
「もうちょっとだからがんばろうね」
などというプレッシャーを書ける言葉がけをするのではなく、
「今はまだ準備段階。焦らないで」
などというように、患者本人を孤立させないような言葉かけをすることが、大切になってきます。

何より一番大切になってくるのは、自殺の兆候を見逃さないということです。 自殺を考え、自殺を実行に移すまでには、やはり人間、色々な兆候が現れるものです。
これは、うつ病を患っている人間に限らず、自殺をしようとする人にはそのような兆候が現れるものです。
うつ病を患っている人が「死にたい」ということを言い出すのは、『生きているのが辛い』ということなのです。
また、自殺をしたいと考えていたとしても家族に心配をかけたくないために、
「死にたい」
「生きているのが辛い」
などということは一切口にはしないことが多いでしょう。
しかし、「生きていても仕方が無い」というような、自分を全否定するような発言をした後に、自殺を図るということもあります。
また、ここ最近「すまないな。迷惑ばかりかけて」など、一見思いやっているように聞こえる言葉を口にしたりすることも、 自殺について強く考えていることになるのです。
このような、自殺につながる可能性があるような発言が目立った場合には、家族は、「何を馬鹿なことをいっているの」などという、一見否定したかのように見える言葉でさえも、自殺に追い込んでしまうことがあります。
もしも、自殺を感じ取られるような発言などがあった場合「あなたがいなくなったら、私はどれだけ辛いか」というように、本人だけの問題ではないことをしっかり認識させることが重要です。
うつ病になる人の性格は、まじめで責任感の強い人が多いので、自分が死ぬことによって悲しむ人がいるということをしっかりと認識させることが重要です。
自分がいなくなると悲しむ人がいるんだということがわかると、自殺することを思いとどまることがあるのです。

また、そのような発言が出たときには、「その気持ちは一旦私があずかっておくから」と、気持ちを受け止めてあげるのも大切です。
自殺を考えてしまいがちなうつ病の人の自殺を食い止めるには、「価値のない人間だ」などと考えるのは、自分の性格のためではなく、病気がそうさせていることを知らせてあげることが重要です。

「生きている価値がない」などと言い出したら、自殺願望が出ていること証拠です。
できる限り目を離さないことが重要になってきます。
また自殺願望は「病気がさせていることが原因になっている」ことを家族は充分理解し、よけいな励ましなどはしないことです。
また、家族は「1人で悩まないように。いつでも相談するように」とうつ病を患っている人が1人だけで病気と戦っているのではないこと、家族がしっかりサポートをしていることを理解してもらうようにします。

また、「自殺」という言葉や「死」という言葉を口にするようになったら、家族もためらうことなく主治医に相談することが必要です。
主治医の適切な判断を持ち帰り、患者と向き合うことで自殺を食い止めることができるのです。
また、「自殺はしない」と約束させることも重要です。
しかしこれは数日しか頭の中には残らないので、何度も何度も「自殺はしない」という約束をさせることが必要です。
うつ病を患っている人が孤立しているのではなく、いつも自分を気にかけてくれている人がいるということをしっかりと認識させることも大切です。
また、古いアルバムを整理し始めたり、大切なもの自分が大事にしていたものなどを人にあげるような、身辺整理をし始めたらかなり危険なサインです。 このような自殺の兆候が現れたことを感じ取ったら、すぐに主治医に相談し、自殺を食い止めることが一番重要で一番必要なことということを、家族は心得ておく必要が重要なのです。

うつ病を患っている人が家族の中にいると、かなり家族も注意を払った生活を強いられると思いますが、最悪の事態を招かないためにも、家族ならではの充分なサポート力をもって、うつ病と戦う覚悟が必要でしょう。


社会に属する女性への配慮

女性への配慮女性特有のうつ病の代表として上げられるもので、「産後のうつ病」や「更年期のうつ病」があります。
この産後や、閉経の期間には、女性ホルモンのバランスが大きく変動します。
女性のうつ病とホルモンの分泌には、深い関係があるということを忘れてはいけないのです。

うつ病だけではなく、月経前の決まった時期になると体がむくんだり、月経前に乳房が張ったりする女性も見られたりします。
また月経前には精神的にイライラしたり、憂うつになるなどの精神状態もみられたりもします。
このような精神状態、身体状態から考えても、やはり女性ホルモンが女性の「うつ病」には、大きく関わっているといえるのです。

最近では、当たり前となっている女性の社会進出も、女性のうつ病発症に大きく関わっているといえます。
今まで会社における女性の立場としては、結婚までの「腰掛」としてととらえがちだったのですが最近では、会社での女性の立場は、男性と変わることなく、仕事をバリバリこなしていることも間違いありません。
それゆえ、女性が、陥ってしまいがちなうつ病もあることを忘れることは出来ません。

会社では、部下を指導する立場にある女性や、出世して管理職になる女性もたくさんいるのです。
こうした女性、いわゆる「キャリアウーマン」と呼ばれる女性たちは、男性に負けないくらいの働きをしようと頑張ることが当たり前になっています。
また、家庭を持ちながらでも会社で働く場合の女性は、仕事も家事も両立させようと思う心労は、人並みならぬものがあります。
男性と同じように働いたり、家事との両立は、たとえやりこなしていたとしても、その体力オーバー・精神的疲労からくるうつ状態に陥ることもあります。
こういった女性の状態を「スーパーウーマンシンドローム」と呼ばれたりしています。

それだけ、社会進出が当たり前となった昨今では、とくに、何もかもに責任を持ち、それを果たそうとする女性の心労を、考慮することも必要なのではないでしょうか。
また、女性にとっては大きな喜びでもある、妊娠・出産ですが、そのために退職をしなければならない状況になった場合、女性たちの環境は大きく変化します。
そういった環境の変化も、うつ病を発症しやすい状況にあるといってもいいでしょう。
女性には、男性にはないホルモンバランスの崩れからくるうつ病発症は、かなり高いものと考えられるのです。

今後、社会の中で女性の働き方の充実が
図られていくことを大きく期待します。
そして、何よりも女性自身の意識が変わることが必要です。
仕事・家事の忙しさのなかであっても、「自分の心身バランスが崩れていないか」問いかけ、見つめ、健康とのバランスを図ってほしいものです。

「自分を大事にすること」
それはどんな時でもあなたがあなたらしく生きるために本当に大事なことなのです。


 1 

2010年4月30日
女性のためのうつ病の手ほどきサイトオープンしました。

このページの先頭へ

このページの先頭へ